2015年2月2日月曜日

VERDE 〜 水天一碧 〜



『 NAVY BLUES 』Inside story

目を瞑るようにして書いた

紺碧の海 と 紺碧の空のイメージの話








それをたった四文字で表してしまう言葉があります。


水天一碧


と書いて

 すいてんいっぺき

と読みます。

水は海、天は空、一碧は

水平線の向こうで、海の青と空の青がひとつになる。

という壮大な情景を表しています。













 紺碧 という言葉の

紺は

濃い藍色、紫がかった青

などと表現されますから

微かな赤を含むのかもしれません。















それでは石を含む不思議な文字

「碧」は、というと

これも「あお」と読み

「みどり」とも読まれます。

緑みのある深い青を表しているので

奥には黄が潜んでいる様子なのかもしれません。













紺 と 碧

どちらも奥深い色の情景であるのに

文字 (言葉) にしても固定されず

水面が揺れるように漂いつづけている

日本語の繊細な奥深さに、感じ入らせられます。













「碧」のみどりはきっと石にまつわるのではないかと

勝手に思っています。

石というよりはミネラル?というのか・・


若い頃にポンコツのミニバンで

旅をしたカナディアンロッキーで

山道を曲がると、不意に目の前に現れた湖も

森を抜け出たところで、眼前に広がった湖も

山の中で出逢った数々の湖はみんな



驚くほど鮮やかな、エメラルドグリーンでした。


乳白のエメラルドグリーンもあった

あの美しく無名な湖を見ている時だけは

一人旅を悔いた・・。

その色は水に溶けたミネラルと

光によって作り出される。










それは今追いかけるイメージの中では

強い生命力を内包する、草木や森林の濃い緑

鳥瞰としての、草原の緑や山の緑が

あの湖の 碧 が

緑のガラス玉を覗いた時の様に

交わっています。











水天一碧という言葉には

本当の意味から外れてしまうかもしれないけれど

情景を表すだけではとどめることの出来ない

深い意味を重ねてしまいます。










青 赤 蒼 碧 緑 紺 藍 紫 黄 黒 白


海と空や大地が


遥か彼方では一碧となるように


無力ながら、祈りを込めたいのです。










写真はCORBO.の写真を撮り続けてくれている

写真家の河野 俊之氏が

ここ数年ライフワークとして撮り続けている

福島県南相馬市の相馬野馬追です。

真夏の炎天下

彼が汗だくになって撮影した光景です。










連綿と受け継がれてきた

大切にしてきたこと










本当に大切なこととは一体、何だろうか



稲達は話しかけてくるようだ











永い付き合いになるイタリアのタンナー

BADALASSI CARLO・バダラッシカルロ の

カルロとシモーネに、めずらしく我儘を言いました。

数年がかりのラブコール

無理を頼んで、やっと上がってきた色に

この色だけは譲れないと

ダメ出しをしてしまい

・・それっきり


この話はなくなってしまったのだなと

あきらめかけた頃、不意に届けられました。

封を解くのに一瞬躊躇しました。



応えてくれた

深い深い『 碧 』


言葉はいらない



一碧だな

ありがとう、シモーネ カルロ

Grazie mille per Simone e Carlo.







この色は

『 CORBO. VERDE 』 コルボヴェルデ

名付けられました。 







Navy Blues 共々

よろしくお願い申し上げます。

*色表示はダークグリーンとなるそうです*









NO NUKES 

NO WAR 


 CORBO.
Satoru Furuse

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